検診(健診)でマンモグラフィを受けた結果、「右局所的非対象陰影の疑い」などという仰々しい言葉が書いてあって、経過観察や要精査になったことを経験した人は多いと思います。これは英語では、focal asymmetric density FADと呼ばれ、マンモグラフィ上の所見の一つです。
「左右ある乳房の写り方が同じでなく部分的に非対象な陰があるが、しこりと判断するにはぼんやりしている。」という時に、異常なしとするにはちょっと不安だという心理が読影者に働くと頭に浮かんでくる都合の良い所見なのです。実際の精査で乳がんが発見される率は数%と言われ、事なきを得ることが多い所見です。
とはいうものの、がんが隠れている可能性を指摘されているので、そのまま放っておいて良いわけがありません。大丈夫を確認するため超音波検査も併せて精査しましょう。
2023.10.13